どんな時も笑顔を忘れないように心がけています

子供の頃から、人のお世話をする仕事に興味がありました

iawata-10小学生時代、同じ校区内にある特別支援学校に通う生徒と交流する機会が何度もあり、その頃から漠然と「将来は、病気や障害を持つ人のお世話をする仕事に就きたいな。」という思いがありました。初めは高齢者の介護をする介護福祉士の仕事に興味がありましたが、高校1、2年生の時に1日看護体験に参加し、看護師さんがベッドサイドを訪れた時の患者さんの笑顔や、安心した表情を間近で見ているうちに、自分も病める人の傍に寄り添い、支えながら健康に導くことができる看護師になりたいと思うようになりました。学生実習の時、チームワークを大切にしながら活き活きと働いている先輩看護師さんの姿が印象的だったので、当院への就職が決まった時、とてもうれしかったです。

臨床経験10年目。病棟研究にも積極的に取り組んでいます

入職後は神経内科がメインの病棟で働いていましたが、さらなるスキルアップを目指して、5年前に循環器看護を学べる現在の部署に異動しました。刻一刻と状態が変わる重篤な状態の患者さんに、迅速に対応すべき場面が多々あり緊張が続きますが、その分知識や技術が身に付き、充実感・達成感を味わえます。また当病棟では急性期から脱した患者さんへの個別性に合わせた退院指導に力を入れており、心不全の再発を防止するための効果的な指導法についての病棟研究も行っています。「現状の指導内容に不足しているものは何か?」「どんなタイミング・方法で説明すれば、行動変容につながるのか?」など、看護師だけではなく、主治医、薬剤師、管理栄養士らと意見交換したり、状況によって地域の訪問看護ステーションに繋いだりと、常に退院後の生活を見越して関わるようにしています。循環器看護というと、緊急時の対応の場面だけを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、長期的なスパンで患者さんと家族を見守っていく姿勢がとても重要です。

看護の基本は、コミュニケーションだと思う

急性期病棟では、どうしても慌ただしく動き回ることが多いため、ベッドサイドでゆっくりと患者さんのお話を聞くのが難しいという悩みもあります。でもそこで諦めずに、「どうすれば、短時間でも患者さんが持つ力を引き出すようなコミュニケーションができるのかな?」-と立ち止まり、考えること自体が看護の基本です。私は今、臨床指導者として看護学生の指導も担当していますが、指導の場面でもコミュニケーションは大切で、不安や緊張で自分の考えや気持ちを表現するのが苦手な学生さんにも、自分らしさを大切にしながら楽しく実習できるよう配慮しています。表情や声のトーン、会話の切り口、雰囲気作りなど、少しの気遣いの積み重ねが信頼関係へと繋がっていくものだと、日々の看護や学生指導を通して実感しています。私がこうして、落ち着いた気持ちで患者さんや学生さんに向き合うことができるのは、先輩方がいつも患者さんやスタッフ全員に対して、そのような態度で接している姿を見ながら育ってきたからだと思います。私も後輩から目標とされる先輩になれるように、これからも頑張って行きたいです。