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役割の変化を感じながら、周囲の協力を最大限に受け、何とか仕事をしていた管理者新人時代

副看護師長 鈴木志帆

副師長になり3年目になりますが、就任した当時は自分の役割の変化を感じながらも、周囲の協力を最大限に受けて、何とか仕事をしていたというのが正直なところです。管理者としての仕事については、とにかく上司である師長にたくさん相談したことを覚えています。また、師長もよく相談に乗ってくれました。それと、私は小児領域の経験がないので、とにかくメンバーから教えてもらうばかりでした。ただ、現在の部署に来る前は退院支援の部署だったので、現部署のメンバーとの関わりがあったのはラッキーでした。メンバーからいろいろと教えてもらう機会は、この部署で管理者として仕事をしていく上で、現状の把握もできましたし、一人ひとりの持ち味を知る機会にもなりました。これまで私への相談と言えば、看護師からのものがほとんどでしたが、就任後は他部署のスタッフ、ヘルパーや事務の人など他職種の人たちからのものが増えました。私に直接相談するということは、すぐに答えがほしいのだと察して、その日のうちに回答することを心掛けて、他職種からの信頼も大切にしようと思うようになりました。


「きっといいところがある、早く見たい」とメンバー個々のキャラクターを理解し、活かしていきたい

私は人と話をするのが好きなので看護師になったのですが、特に患者さんのキャラクターを早く理解したいので、観察をするのが大好きでした。その方のこれまでの人生、日常生活、考え方などもお話の中にたくさん出てきます。そうして、その方の良さを理解していくうちに、例えば、話をしなかった患者さんが、よく話してくれるようになり嬉しくなります。患者さんは安心感が高まれば高まるほど、いろいろな話をしてくれますが、それが良質の看護につながると思います。私は、メンバーとの関わりも同じように考えるように意識しています。指導する側としては、何とか早く成長してもらおうと思い、ついついダメなところに目が行ってしまいます。だから、私は意識して、メンバーのキャラクターを早く理解して、「きっといいところがある、早く見たい」という風に活かすべき持ち味を見つけ出そうと心掛けています。メンバーに安心して話してくれる存在を目指し、一人ひとりのキャラクターを理解し、それぞれの持ち味を活かすことを大切にしていきたいと思っています。


メンバーの言い訳を非難せず聞き、自発的に、積極的にステップアップしていく職場をつくりたい

例えば、目標面談では、設定した目標に達していないメンバーもいます。やり切れなかったメンバーは誰もが気にしているので、できなかった言い訳を言いたいだけ言ってもらい、非難せず聞くようにしています。そして、どうすればできていたのかを確認し、自分から進んでやっていくように応援するようにしています。目標に向かうプロセスはメンバーの成長が目的なので、その点を大切に関わっています。ただ、人間はそんなに強くはないので、月に一度は「進んでる?」という風に定期的に声がけをして目標を意識してもらうようにしています。また、良い働きをした時は、他のメンバーに聞こえるように褒め、うまくいかなかった時はわざわざ呼び出すことはせず、近づいて個別に励ますようにしています。このように、メンバーの持ち味を尊重して、一人ひとりを活かした職場づくりを大切にしていきますが、今後は、メンバーが自発的に、積極的にステップアップしていくような風土をつくっていきたいと思っています。私自身も、メンバーへの気持ちの入れ方を変えるべきかとも思っています。私自身も急性期看護の勉強を深めながら、メンバーと共に看護の質を上げていくことにチャレンジしたいと思っています。

退院後の患者さんの元気な姿を思い浮かべて、おだやかに入院生活が送れるように関わりたい

周産期母子医療センター
小野 樹里

私は看護補助者として患者さんがおだやかに病院での生活が送れることが大切だと思うので、気軽に話しかけてもらえるように関わることを意識して仕事をしています。そのためには、時には雑談などを交えて、こちらからも話し掛けていくようにしています。私が関わった患者さんが退院された時には喜びを感じますし、通院の際に声を掛けてもらえることは「覚えていてくれたのだ」と思うととても嬉しい気持ちになります。院外で、例えば、スーパーマーケットなどで元気な姿が見ることができた時は、看護補助者になってよかったなあと思う瞬間です。この病院で働いてよかったと思うことは、働く上での制度などがしっかりしているので安心して働くことができる環境だということです。介護や育児をしている人にとっても働きやすいと思います。そして、気軽に話しかけられるスタッフが多いので、上司や同僚と仕事のことだけでなく、仕事以外のことも相談しやすいのが有難いと思っています。今後も、患者さんが安全におだやかに入院生活送れるようにすることを大切にして、看護補助者にしかできないこともあると思うので、それは何かを考えながら、さらに患者さんと関わる力を身に着けていきたいと思います。

患者様の身の回りのお世話だけでなく、思いやりをもって心もケアして差し上げたい

7階東病棟
馬庭 みどり

私は、忙しそうに働いているスタッフの姿を見てナースコールで呼びづらくされる患者様もいらっしゃるので、思うように動けない患者様には、こちらから「トイレは大丈夫ですか?」とか「何かお手伝いできる事はありませんか?」と、声掛けすることを大切にしています。動けずに辛そうにしていた患者様がすごく元気になられて退院される時に「あなたがいてくれてよかった、ありがとう」と笑顔で言って頂けることはこの仕事をしてよかったと思う瞬間です。上司や看護師、同僚との関わりの中で大切にしていることは、しっかりとしたコミュニケーションです。医療情報や介助をする上で注意点などを聞き、情報を得る、そして、何か変化があればすぐに報告することなど信頼関係が土台です。サポートすることがあれば、自分から協力していくことで、職種の壁を越えて、皆が協力して患者様のケアができるように意識しています。この病院の院内表彰制度や病院広報誌「けやき」で様々な職員が活き活きと活躍している職員の姿は自分も頑張ろうとやる気が出てきます。私は、患者様にただ身の回りのお世話をするだけでなく、コミュニケーションと思いやりをもって、心もケアして差し上げたいと強く思っています。

葛藤の毎日の新人時代、まず自分で考えることを習慣化し、芽生えた看護師としての自覚

私は高校時代、バレーボールをしていました。ケガをして、病院に行くたびに関わってくれる看護師さんにとても助けられた経験があります。その時に見た看護師さんの優しい姿に憧れて看護師を目指すようになりました。記憶にはなかったのですが、看護学生の時、10歳の頃に将来の夢をとして描いた「20歳の私」という絵を見る機会があり、それが看護師だったことに驚き、潜在的に看護師を目指していたことがわかり感動しました。しかし、現実はそう甘くはありません。新人の頃、覚えなくてはならないことも多く、やるべき仕事をこなすのに精一杯で、患者さんに余裕をもって接することができず、葛藤の毎日でした。患者さんやご家族の意見や指摘に対して病棟スタッフみんなで一生懸命考えて改善しているつもりでしたが、意見や意向が分かり合えず、自信につながらない日々を送っていました。しかし、最初から正解を先輩たちに求めるのではなく、まず自分で考えることを習慣化し、自分の意見を先輩たちに伝えた上で、他にどのような考え方があるのか、意見交換をするようにこころがけました。患者さんを看て、自分でアセスメントをする習慣を身に付けることで、自分は看護師であると自覚するとともに、成長につながったと考えます。
入院生活の中でもできるだけ、自分らしい生活してもらえるように創意工夫をしていきたい
私は、常に患者さんの生活を大事に思い看護をしています。入院生活は普段の生活と比べると違和感があるでしょう。具体的には、できるだけ家で生活していた時と近いリズムで生活してもらいたいと思っています。そこで、家で何をしていたのかを何気なく聞くようにしています。1日の過ごし方や好きなことを、入院生活の中でも、自分らしい生活に近づけるようにと考えています。例えば、畑仕事をしている人、庭で草取りをしている人には、その時間にリハビリをしてもらったり、動く時間を作ります。運動ができない人であっても、座る時間を作り、塗り絵など何か作業をしてもらうようにしています。そして、夜はしっかり睡眠をとってもらい、生活リズムを整えるようにしました。高齢の患者さんも多く、認知症やせん妄を発症することもあるため、生活リズムを整えることは、それらの予防にもなると思い、大切に考えています。最近は、退院支援の勉強に力を入れています。入院生活だけでなく、退院してからもその人らしさを大切にして生活ができるようにするためにどうすればよいかという視点を意識するようになりました。特に、コロナ禍で、家族との面会もままならない状態で、患者・家族がどうしたいのかということについて、お互いの橋渡し役として適切な提案ができるようになりたいと思っています。


これまで先輩たちにして頂いたことと同じように後輩たちに接し、一緒に成長していきたい

看護師になって5年目を迎えましたが、まだ今後どのようなことにチャレンジをしていこうか決めることが出来ていません。今後どのような看護師になっていくのかを考えながら、基本的なことも含めてまだ足りていない知識や技術の習得をする段階にいると思っています。ただ、そうは言っても、後輩たちから見ると5年目の先輩ということになります。自分がこれまで先輩たちにして頂いたことと同じように後輩たちに接していきたいと思っています。後輩たちには、同期の人だけでなく、先輩達に対して積極的にコミュニケーションするようにアドバイスしたいとともに、その点をフォローしていきたいです。先輩に確認・相談することは自分の判断が正しいかどうかを学ぶことができます。また、自分の判断が正しくても、異なる考えや捉え方を知る機会になり、その時の学びはとても大きいと感じています。先輩と言っても看護師だけではなく、リハビリや薬剤師など多職種の先輩たちとも積極的コミュニケーションをしてもらいたいと思います。そして、私自身後輩とのコミュニケーションや指導を苦手としています。この苦手を克服して、後輩たちとともに、私も成長していきたいと思います。

未熟さにジレンマを感じながらも、患者さん、先輩・同期に支えられて感じる看護の喜び

私が看護師になろうと思ったきっかけは、小学生の頃、兄が入院した際の両親の姿でした。患者家族の大変さを間近で見ていた私は、患者はもとより家族に対してもケアができる看護師になりたいと思うようになりました。高校進学と同時に看護を学ぶことになりました。患者さんとたくさん話して、役に立ちたいと思い描いていましたが、新人看護師の頃は覚えなければならない業務をこなすのに精一杯で、しっかりと患者さんの話を聴きたいと思っていても、なかなかその状態に至らず、未熟さにジレンマを感じていました。その後、外科から救命救急に異動しても、「まだまだだなあ」を感じながら働いていました。しかし、看護師の仕事を辞めたいと思ったことはなく、患者さんの笑顔や「ありがとう」という言葉、先輩や同期の仲間たちに支えられ、やりがいを少しずつでも感じながら仕事に取り組んでいました。患者さんとしっかりとコミュニケーションを取り、家族を支える先輩を見て、勇気づけられてきました。育休期を終え、呼吸器内科で看護をしていますが、患者さんと以前よりはしっかり話せるようになり、看護の喜びを一層感じるようになりました。


常にアンテナを張り、相手の立場に立って考え、適切な看護ができるように創意工夫を重ねたい

私が看護をする上で大切にしていることは、患者さんの気持ちに寄り添うということです。具体的には、相手の気持ちを知る、相手の立場に立って考えるということを意識しています。例えば、あまり話されないコミュニケーションを取るのが難しい患者さんがいます。そんな場合でも、状況に応じて、こんなことを感じているのではないかと仮説を立てて、こちらからそれを言葉にして問いかけてみるといった工夫をしています。また、患者さんが話したいというタイミングを注意し、逃さないようにしています。医師が患者さんに説明する時、体調が悪くなった時、言葉数が激減した時などです。正解はありませんが、常にアンテナを張り、適切な看護ができるように創意工夫を心掛けています。終末期の患者さんの自宅に帰りたいという要望があり、最近は訪問看護師と情報共有をする機会が増えて来ました。自宅に帰るにはタイミングがとても大事だと思います。タイミングを逃すと病院でお亡くなりなることになります。限られた時間の中で自分にできること考えて看護をしていくことにその深みを感じ、新たなやりがいを見出しています。家族の協力、訪問看護師との連携、この仕事にはまだまだ私の知らない魅力がたくさんあるように感じています。


人生の最期を迎える患者さんのどんな力になれるのか、若い人たちと考えていきたい

これから私がチャレンジしていきたいことは、臨床指導者の資格を取得したことも活かして、これまで私が経験してきたことや学んできたこと、終末期の看護の魅力などを新人看護師や実習生に伝えて行き、少しでも次世代の看護師育成に役立ちたいと思っています。私にとっても、看護に対する考え方に対して視野を拡げ、様々な視点を持つチャンスだと考えています。私たちの指導方法いかんによっては、新人看護師も実習生も緊張のあまり委縮させてしまいます。特に実習生の指導は外部の人たちなので、緊張しないように配慮し、できる限りのことを学び、経験し、気づきの多い機会にしてあげたいと考えています。そのためには、一緒に働くスタッフともそういう配慮を共有し、声掛けをお願いしています。コロナ禍で家族とも会えない終末期の患者さんの気持ち、支える家族のジレンマなど私たち看護師に何ができるのか、人生の最期をいかにその人らしく過ごしてもらえるように力になれるのか、そんなことを若い人たちと一緒に考えていきたいと思います。

リーダーになり、広い視野で仕事を捉えることができ、看護をする楽しみが増えてきた3年目

私が看護師になろうと思ったのは、看護師になりたかった母親の勧めがきっかけです。祖母が亡くなった時に、看護師になろうと決心しました。看護師として働き出した頃は、私のおっちょこちょいなところが顔を出し、ミスが多く、上司や先輩によく叱られていました。やはり、仕事に慣れていない、覚えることが多い、どうしても時間が掛かり忙しくなるので、振り返る時間も取れない状態でしんどい毎日でした。しかし、徐々に仕事も覚え、慣れてくるとミスを防ぐことができるようになり、入職した頃のことが嘘のようでした。振り返ると、叱られていたのではなく、しっかりと指導してもらっていたと思います。そして、3年目になるとリーダーとして仕事を任されるようになりました。自分の仕事だけでなく、周りの仕事にも目を配ることが必要になりました。そのことで、狭い視野で仕事していた自分が、広い視野で仕事を捉えることができるようになり、看護をする楽しみが増えました。後輩が入ることで、これまで以上に勉強することも楽しくなり、自分がやらねばという意識だけでなく、しっかりとやってもらえるようにすることも大事だと気づき、後輩たちのおかげで自分の成長があると実感しています。


ちょっとしたコミュニケーションを心掛けて、患者さんが尋ねたい時に尋ねやすくしてあげたい

現在、私は外来で勤務しています。病棟と違い、私たちの部署では接する患者さんの数がとても多いのです。それだけに関わる時間は少なくなります。短い時間の中での関わりの中で、自分たちが患者さんにできることは何かということをいつも考えながら外来の看護師たちは頑張っています。私が看護をする上で大切にしていることはたくさんありますが、最も意識しているのは、ちょっとしたコミュニケーションを心掛けて、患者さんに少しでも安心した気持ちで帰って頂くということです。ちょっとしたコミュニケーションというのは、例えば、「お大事に」という声掛けをする時に必ず患者さんの目を見て言うといったことです。長らく通院されていて、よく知っている患者さんとはたわいもない話をスムーズにすることができますが、ほとんどの患者さんはそういった関係性がありません。患者さんは不安を抱えて来られていますので、患者さんが私たちに何か尋ねたい時に尋ねやすくすることを意識しています。「○○しても大丈夫かな」と不安を抱えて帰られるより、尋ねて頂き、「大丈夫ですよ」と不安を減らして帰って頂きたいと思っています。


今は仕事と育児の両立に集中し、将来的には内視鏡検査の介助について専門的に学びたい

私は、子育てをしながら仕事をしているので、時短勤務で働いています。職場の皆さんの協力なしにはこんなに充実感のある毎日は過ごせないと感謝しています。今は、仕事と育児の両立に精一杯なので、皆さんに迷惑をかけないようにしっかり仕事をすることに集中したいと思っています。しかし、少し気持ちや時間に余裕ができたら、専門的な勉強にチャレンジしていきたいと思っています。例えば、内視鏡検査の介助について専門的に勉強していきたいと思っています。以前、検査の介助をする機会がありました。患者さんと接することができ、画像を見ることができ、とても興味深い経験をしました。興味があるので専門の書籍を読みますし、知識を習得は欠かせませんが、そうすればするほど実践の場での経験を積みたくなります。医師が内視鏡検査をしているところに立ち会い、薬を入れて、記録をするなど、実践し、患者さんに少しでも負担がなく検査を受けて頂けるようになりたいという想いを持っています。

普通であれば出会わない人たちの今後の生活のことまで考え、関われるのが看護の仕事の魅力

副看護師長 長谷川瑠璃

私が看護師になったのは子どもの頃に入院した経験をし、看護師の皆さんの姿に憧れを感じたことがその動機になっていると思います。しかし、憧れと現実の間にはかなりのギャップを感じました。特に、看護学生時代は指導してくれる看護師が厳しかったことを覚えています。自分では患者優先でケアをしているつもりですが、指導してくれる看護師から見るとそのレベルに全く達しておらず、その点をよく指摘され、凹みました。しかし、そういう指導があって、患者さんに対して何をすることが大切なのかという視点が養われたと思います。長く看護の仕事をしていて思うのは、自分で選んで付き合う人達ではない人達、例えば、私とはあまりご縁のない仕事や趣味をしている方なども含めて、普通であれば出会うことがない方々と接することができ、しかも、その人たちの今後の生活のことまで考えて、関わることができる仕事であるということです。そのため、そこから得られる学びが多いのは言うまでもなく、患者さんにとって何が良いことなのかを考えて、関わった結果により充実感を感じ取れることが魅力だと思います。


師長とスタッフの橋渡し、そして、スタッフが専門性を高めるための環境づくりが私の役割

現在、私はNICUで副師長をしています。私の役割の中で最も大切にしていることは師長とスタッフの橋渡し的な役割を担うことです。師長はスタッフのことを本当によく考えており、それを私はよくコミュニケーションを取るのでわかるのですが、スタッフに正しく伝わっていないと思うことがあります。意思疎通は職場の雰囲気に影響しますので、とても大切なことと認識しています。また、スタッフの想いもしっかりと理解したいと思っています。私の部署は特別な専門性が求められるのですが、この分野はこれまで経験はありません。仕事に必要な専門的な知識の習得は必要ですが、スタッフが専門性を高めるための環境づくりが役割と認識しています。一人ひとりがどんな看護をして行きたいかをサポートするには、一人ひとりが考えている看護を引き出す必要があります。そのためには、どうやって信頼関係を構築するかが重要です。これは私に心を開いてもらわないとどうにもならないので、たいへん難しいことですが、スタッフの働きを尊重して、やってみたいこと、実現したいことなど一緒に考え、働きがいのある職場にしたいと思っています。スタッフとのコミュニケーションをする上では、リラックスした時間での会話を大切にしていきたいと思います。


自分たちの看護を部外・院外にアピールして、スタッフと共にもっと胸を張って仕事していきたい

専門性が高い看護をしている部署であるのですが、スタッフたちはどうも自信を持てていないのではないかと感じています。看護師にはよくあることですが、ある分野の仕事を長くしていると、その他の領域の仕事をできなくなるのではないかという不安が募ることがあります。そのため、私たちが今関わっている領域で培ったものは特殊なものであり、それは通常の看護とは別物と捉えてしまい、他の分野では通用しないのではないかという気持ちになるのではないかと思っています。私は、これまで現在の部署とは異なる分野で仕事をして来ました。だからこそ、言えるのですが、本当は共通している部分がたくさんあります。ここでのキャリアが他の分野で活かせることがたくさんあることを気づいてもらい、自分たちのやっている看護に自信を持ってもらえるように働きかけることを今後、チャレンジしていきたいと思っています。そのためには、自分達がしている看護や学習していることを部外や院外にもっとアピールしてもいいのではないだろうかと思っています。そのことで、自分たちの価値を感じるだけでなく、他分野の看護師たちがそこから何を学んだかを知ることもできます。スタッフ全員が胸を張って仕事をしていけるように、私は頑張りたいと思います。

メンバーの生活や健康管理に気を配り、長く、楽しく仕事をしてもらえる工夫をしていきたい

看護師長 本夛やよい
師長になって3年目となりましたが、副師長時代と同じ部署でそのまま昇進し、メンバーは慣れ親しんだ人ばかりだったのでとても助けられました。前師長から管理的な視点は教えてもらってきましたが、実際になってみるとやることが多いですし、管理をする視点や内容の違いを実感しました。師長が部署の最終的な責任者であるという自覚が生まれました。これまで、自由にやらせてもらえたのは守られていたからだと思います。最終的な決断をしなければならない場面が日常的にたくさんあるので、これまで以上に考えて動かないといけないと思いました。特に、患者さんの安全を第一に考えるにあたって、メンバーの生活や健康管理に気を配るように意識しました。例えば、勤務表を作る際に、メンバーの生活背景を理解し、集中力や緊張感を維持できるように配慮しています。看護師の仕事を長く続けてもらうために、また、楽しく仕事をしてもらうために、工夫するようになりました。


それぞれの個性や持ち味を存分に活かして、お互いが認め合う・学び合う風土を作っていきたい

私が、職場づくりをしていくうえで大切にしていることは、一人ひとりが何を大切にして仕事をしているのかということを理解することです。みんなが同じではつまらないと思っていますし、また、それぞれが違って当たり前だと思っています。もちろん、部署の目指す看護の意味を共有することは前提ですが、それぞれの個性や持ち味を存分に活かしてもらいたいと思っています。そのために、面談を大切にしています。メンバーの中には自分の持ち味に気づいていなかったり、やりたいことが明確になっていなかったりする人もいるので、大切にしていることを共有しながら、持ち味を引き出したいと思っています。患者さんの話をしっかり聞くのが得意な人、時間を大事にてきぱきと仕事をするのが得意な人、後輩を育てるのが得意な人・・・持ち味はそれぞれ違います。お互いの良さが部署内に伝播することで、それぞれがロールモデルとなり、認め合う・学び合う風土を作っていきたいと思います。病棟会などの機会を通じて、様々な看護の事例を語り合う機会をつくり、部署全体で視野を拡げて、看護を深めていくことを大切にしたいと思っています。


現場で考えや意見を積極的に言い、プラス志向で提供する看護を共有できる職場をつくりたい

4月に新しい部署に異動になりました。今年はコロナ禍もあり、病院全体がこれまでとは違う状況で日々の仕事をしていくという雰囲気でしたが、安全を最優先に、メンバーの疲労と不安の回避に努めました。ようやくメンバーとの面談もできる状態になり、今後の部署運営について検討しているところです。そんな中で、様々なチャレンジをしていきたいと思っています。まず、複数の科で構成されている病棟なので、カンファレンスを同じ時間にするなど効率的な運営をしたいと考えています。次に、退院支援についての能力をさらに高めていきたいと考えています。バランスを考えた勤務体制を再考し、メンバーの負担軽減を実現したいと考えています。今しかできない看護、今だからやるべき看護を考えて、プラス志向で自分たちが提供する看護を共有できる職場をつくりたいと思います。そのためにも、現場では自分の考えや意見を積極的に言ってもらい、愚痴は私に言ってもらい、私はそれを受け止めていきたいと思います。