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患者さんのためにも、家族も含めて最適なケアを心掛けたい

患者さんだけでなく、家族を安心させる看護師に魅了されて

入院中の祖父を見舞いに病院に行った時に、祖父が何かを訴えているのですが全くわからず、コミュニケーションが取れなくて怖い気持ちになった経験があります。その時に、看護師さんが祖父の体をさする、水を飲ませる・・・正直言って、私が安心しました。苦しんでいる患者の祖父や不安になる家族の私を安心させてくれる看護師さんを見た時に看護師になりたいと思った決定的瞬間でした。東京で看護師を3年間やりました。看病ができない、家族がいない、家族がどうしていいのかわからないなどの理由で、いわゆる社会的入院をしている患者さんとたくさん関わりました。その病院を退職して、看護師、社会福祉士、のキャリアを活かして母校で実習指導の教員をしていました。退院支援や在宅看護を学習し、実践できるような教育を、特に家族の視点も大切にしながら学生に現場体験をさせていました。

患者さんの家族も辛い!だから、家族のケアも同じくらい大事にしたい

教育の現場を経験した後に、この病院で勤めることになりました。現在は、認知症相談員をしています。患者さん本人のケアは大前提ですが、ご家族に対するケアを同じくらい大切に考えています。患者さんも辛いですが、同様に家族も辛いのです。家族が患者さんに対して何を、どれくらいできるかを判断してあげること、それを言ってあげることも看護師の大切な仕事です。例えば、体を拭く、食事の介助をするというようなことでも、きっとこれくらいならできるだろうという判断では不十分です。患者さんとの関わりの中で最も重要な人は誰なのか。必ずしも一緒に住んでいる人とは限りません。ケアをする人と決定権を持つ人とは違うケースもあります。しっかりとご家族のお話を聴き、患者さんの置かれているシチュエーションを理解し、ケアの可能性を考えていかなければならないと思います。そういう意味では、患者さんの立場に立って考えるのは当然のことですが、ご家族の立場もよく理解し、その中で最適なケアができるよう工夫することにこだわりを感じでいます。

患者さんや家族にしてあげたいことを探してできるのが看護師の魅力

今後の自分を考える時、基本的には看護のレベルをもっと向上させたいと思っています。ただ、その方法については大学院、認定看護師、専門看護師といった選択肢があるのかなとまだまだ漠然としています。ただ、一人のプレイヤーとしてだけでなく、マネジメントができるスキルを持ちたいとは考えています。その際も、自分が看護をする上で大切に考えていることを大切にしながらですが…。看護師の仕事そのものが免許の必要な仕事ですが、看護師になってからも様々な免許や資格を取得機会が多いだけに、いろいろなことが経験できるとても選択肢の多い仕事であることが魅力だと思います。看護師を育てる、専門性を高める、働く環境も病院、在宅、施設・・・言い出したらきりがありません。看護師は患者さんやご家族のためにしてあげたいことを探してできるのでやり甲斐を実感できる仕事だと思います。