看護師は子どもの時からの夢でした

iawata-6小学生の頃活発だった私は、頻繁に怪我をして近所の整形外科にお世話になっていました。看護師さんとは顔見知りになって、怪我をするたび「また来たの?」という感じ(笑)。そうして看護師さんに触れるうちに憧れるようになり、小学4年の時には「大きくなったら看護師になる」という固い意志を持っていました。

小学校も中学校も卒業文集には「将来は看護師になる」と書き、高校は衛生看護科に進学。そして看護科に進み資格を取得しました。

夢は1度も揺るぐことなく看護師になったのですが、夢を実現して感じたのは、命を預かる責任の重圧でした。「ニコニコしているだけではダメなんだ」という現実に直面し、知識や技術がなければ務まらない仕事だというのを実感しました。

 

これまで支えてくれた人たちに感謝

これまで仕事を続ける中で、3度「辞めたい」と思う時期がありました。

1回目は新人の頃。思うように仕事ができない自分に対して「看護師に向いていないのではないか?」と思うようになり、逃げ出したくなりました。2回目は自分が交通事故にあい怪我をしたとき。自らが万全ではない体調で患者さまに向き合うことへの不安が大きかったからです。そして3度目は、ある理由で目標を見失った時でした。しかし今も看護師を続けていられるのは、辞めたいと思う私を周囲が温かく見守り、支えてくれたから、気持ちを立て直すことができたのだと思います。あの時に辞めていたら、今の自分はありません。そう思うと、これまで支えてくれた人たちに感謝すると同時に、私も誰かを支えることで、恩返しをしたいと思います。

 

また、若い頃には患者さまの疾患に目がいきがちでしたが、経験を重ねた今は、患者さまやご家族の生活を捉えてニーズに合わせた看護の必要性が実感できるようになりました。在宅での生活に向けて、入院中にどんな支援が必要かを考えることが重要であり、そんなことを若い看護師に伝えていくのも私の役割だと思っています。

 

それぞれの価値観や看護観を認め合いたい

看護の仕事は、経験を重ねるごとに楽しさが見えてくると感じています。様々な年代の看護師が集まるチームの中で、それぞれが、それぞれの段階の価値観や看護観を認め合ってこそ、お互いに成長し合い、質の高い看護に結び付くと思います。そんな気持ちで、メンバーには「教えよう」という姿勢ではなく、自然に関わっていこうと考えています。

 

私自身の今後についても、ジェネラリストとして幅広く看護を深めるのか、スペシャリストとして何かを貫こうか・・・と、まだ決めかねている状況です。とにかく今は、患者さまがその人らしく生活できるように、包括的に考えられる視点を高めることにこだわりたいと考えています。