子どものころから白衣に憧れを抱いて

iawata-3子どものころから白衣を着て注射をする看護師さんを見て「かっこいい!」と憧れを抱いていました。そして将来は病院で働く仕事がしたいと思うようになりました。

そして看護学校に入学し、当院に実習でお世話になったのですが、その時感じたのは看護師が元気で明るく患者さまに温かいということでした。実習では他の病院にも行きましたが、当院の看護師がベッドサイドで患者さまと目線を合わせてお話をしている姿に触れるたび「私もここで、こんな看護がしたい」と思うようになって、当院への就職を希望しました。

 

患者さまにとって何が一番大切かを考える

これまで印象に残っているのは、プライマリーだったターミナルの患者さまのことです。その方は、病状の理解はできていながらも、まだあきらめたくないという思いが強く、精神的に不安定な様子でした。しかし私には強がった姿を見せて本音を吐いてはくれません。けれどもベテランの看護師には心を打ち明けて涙する場面も・・・。

「プライマリーの私に本音を打ち明けてもらいたい」という気持ちもあり、自分は必要とされていないような寂しさを感じていました。しかし客観的に考えると、それは自分勝手な希望であり、その人にとって心を許せる看護師が一人でもいる事は何よりもの救いです。そう考えた私は、「自分の役割は別にある」と思いを改め、役割を分担し、情報を共有しながらチームで支えていきました。

その経験から、患者さまにとって何が一番大切かを考えることの重要性を実感し、それは日ごろから意識するようにしています。

 

後輩指導の力をつけることが課題

iawata-3_2看護をしていて嬉しいのは、苦痛な症状が緩和され表情が穏やかになった時や、退院時に「ありがとう」と笑顔で帰られる姿を見たときです。患者さまは不安や苦痛をお持ちなので、心が不安定な時も沢山あります。私たちに八つ当たりをされることもあるのですが、それを「嫌だ」と思ってしまっては看護にはつながりません。「なぜこんな態度をされているのだろう?」と考えると、患者さまの気持ちが見えてきて、必要な援助も見えてきます。そうして援助していると回復につながることも多く、すると笑顔を見せてくださることも増え、そんな変化が嬉しいです。

私のこれからの課題は、後輩指導の力をつけること。昨年から看護部の教育に関わる役割をいただきましたが、人に教えるのは苦手なので、それを克服できるように勉強し、スタッフの教育に携わっていきたいと思います。それが、看護の質の向上につながればいいなと思っています。