メンバーの生活や健康管理に気を配り、長く、楽しく仕事をしてもらえる工夫をしていきたい

看護師長 本夛やよい
師長になって3年目となりましたが、副師長時代と同じ部署でそのまま昇進し、メンバーは慣れ親しんだ人ばかりだったのでとても助けられました。前師長から管理的な視点は教えてもらってきましたが、実際になってみるとやることが多いですし、管理をする視点や内容の違いを実感しました。師長が部署の最終的な責任者であるという自覚が生まれました。これまで、自由にやらせてもらえたのは守られていたからだと思います。最終的な決断をしなければならない場面が日常的にたくさんあるので、これまで以上に考えて動かないといけないと思いました。特に、患者さんの安全を第一に考えるにあたって、メンバーの生活や健康管理に気を配るように意識しました。例えば、勤務表を作る際に、メンバーの生活背景を理解し、集中力や緊張感を維持できるように配慮しています。看護師の仕事を長く続けてもらうために、また、楽しく仕事をしてもらうために、工夫するようになりました。


それぞれの個性や持ち味を存分に活かして、お互いが認め合う・学び合う風土を作っていきたい

私が、職場づくりをしていくうえで大切にしていることは、一人ひとりが何を大切にして仕事をしているのかということを理解することです。みんなが同じではつまらないと思っていますし、また、それぞれが違って当たり前だと思っています。もちろん、部署の目指す看護の意味を共有することは前提ですが、それぞれの個性や持ち味を存分に活かしてもらいたいと思っています。そのために、面談を大切にしています。メンバーの中には自分の持ち味に気づいていなかったり、やりたいことが明確になっていなかったりする人もいるので、大切にしていることを共有しながら、持ち味を引き出したいと思っています。患者さんの話をしっかり聞くのが得意な人、時間を大事にてきぱきと仕事をするのが得意な人、後輩を育てるのが得意な人・・・持ち味はそれぞれ違います。お互いの良さが部署内に伝播することで、それぞれがロールモデルとなり、認め合う・学び合う風土を作っていきたいと思います。病棟会などの機会を通じて、様々な看護の事例を語り合う機会をつくり、部署全体で視野を拡げて、看護を深めていくことを大切にしたいと思っています。


現場で考えや意見を積極的に言い、プラス志向で提供する看護を共有できる職場をつくりたい

4月に新しい部署に異動になりました。今年はコロナ禍もあり、病院全体がこれまでとは違う状況で日々の仕事をしていくという雰囲気でしたが、安全を最優先に、メンバーの疲労と不安の回避に努めました。ようやくメンバーとの面談もできる状態になり、今後の部署運営について検討しているところです。そんな中で、様々なチャレンジをしていきたいと思っています。まず、複数の科で構成されている病棟なので、カンファレンスを同じ時間にするなど効率的な運営をしたいと考えています。次に、退院支援についての能力をさらに高めていきたいと考えています。バランスを考えた勤務体制を再考し、メンバーの負担軽減を実現したいと考えています。今しかできない看護、今だからやるべき看護を考えて、プラス志向で自分たちが提供する看護を共有できる職場をつくりたいと思います。そのためにも、現場では自分の考えや意見を積極的に言ってもらい、愚痴は私に言ってもらい、私はそれを受け止めていきたいと思います。